魔界姫志ーまかいきしー
「空間の、叫び…?」
私の唇から紡がれた言葉はあまりにも呆気なく響いていた思う。
<そうじゃ。様々な空間の歪みから、その一部がお主に視えている。と言う事なのじゃろう。何故お主に空間の叫びが視えるのは分からんがな…>
顎下に指を添えて考え込むように目を閉じたシキに私達は注目する。
何か思い当たる事でもあるのかな…?
「空間の叫びが こいつに宿ったのはココに迷い込む時に頭に強い衝撃を受け、こうなったとは考えらんねぇか?」
その言葉にリアさんが<ふむ…>と小さく頷いた。
…いや、でも、待って。
シキは何を言ってるの。
どうして、それをシキが知っているの?
私は誰にも言っていないはず。
私が違う世界から来たという事を。