魔界姫志ーまかいきしー
あ…久しぶりにルイのちゃんとした笑顔見たな…。
お父様が亡くなってから本当にあまり笑わなかったルイも今は少しだけ微笑んでくれてる。
「そうだよユイちゃん
君はもう俺らの仲間でありお姫様でもあるからね
簡単に手放したりしないさ」
何時もユエは、にこにこと笑って私の事を元気づけてくれる。
安心もさせてくれる。
ユエの過去を聞いた時からユエは私達の為に体を張ってくれている。
「そう言う事だ。
お前が元の世界とやらに戻れるまで責任持って側に居てやるからお前は俺達に大人しく守られてりゃ良いんだよ。分かったか、カメ女」
…カメ女。
最初はそう呼ばれてたんだっけ…今はちゃんとユイって呼んでくれてるね。
シキがカナさんに想いを寄せてると知っても私は好きなんだよ。
シキの隣が、近くが…一番安心できる場所なんだ。
私一人で勝手に何を思い込んでんだろ。
何時だって彼らは私を真っ先に守ってくれて心配してくれてるのに。
私が一番彼らを信じてあげれてない。
…ごめんなさい、ありがとう。
「…ふふ、うん…!
ありがとう、みんな。」