魔界姫志ーまかいきしー


「ーー…と、言う事でして。あの、だから…私はその覚悟で皆を守ると言った、その覚悟でこの力を使うと決めた」

ちゃんと皆に説明して私は控え目に見つめる。

その言葉に最初に反応したのは以外にもユエだった。

「俺達が何を言ってもユイちゃんは聞かないだろう?
俺が止めてもやるつもりなんだろうと思ってる。それなら話は簡単だ

俺は君が怪我をした時は真っ先に治癒するし必ず助けてみせるさ」

「…全く、貴女と言う人は…
私達の気も知らないで一人で突っ走ってしまうのは悪い癖ですよ?
でも、私もその覚悟で貴女を連れてきました。ユエの言葉を借りるなら

私は貴女が怪我をしないように全力を尽くして守り、盾となりましょう」

やっぱりこの二人は許してくれる。
何だかんだ言って何時も二人は私をこうやって甘やかせてくれる。

わがままも聞いてくれるんだ。
シキだって最後は許してくれるんだけど今回は…





ううん…今回も、きっと許してくれるに違いない。


「…はぁ。自分の魔力も操れない奴が何を生意気な事を言ってんだ。

俺達はお前と出会ったその瞬間からお前を守ると決めてる、今更お前を死なせたりしねぇよ

生きてお前が居た世界に戻るんだろ?
それなら変な心配ばっかするな。

お前が心配するべき事は自分の魔力が暴走しないように注意する事だろうが。」


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