魔界姫志ーまかいきしー
「……っっ、!!」
怖くなって目を覚ましたとき、目の前には天井…寝ているのはベッドの上。
「今の…ゆ、め…?」
そっか…夢だったんだ。
それにしても変な夢だったな…疲れてるのかも。
「やあ、こんばんは。起きたかい?」
物腰柔らかそうに話すこの人は、誰なんだろうか…。
「はい…あの、ここは?」
「ここは俺達の隠れ家みたいなものかな」
悪戯に笑って私の頭をぽんぽんと撫でるその手は優しくて、どことなく懐かしく思えた。
私の頭を撫でるこの人もまた、綺麗というか格好いいというか…。
無造作にセットされた黒髪に、瞳は落ち着いたエメラルド色。
…シキくんやルイさんの仲間なのかな…?