魔界姫志ーまかいきしー
「おはようユイちゃん。
怪我はない?大丈夫!?」
私の事を心配そうに見つめるロイに自然と口元が緩んで小さく頷いて見せた。
「よかったぁ~」
ホッとしたような溜息を零せばロイは猫の姿から妖精の姿に変わってユエさんとルイさんの傍に立っている。
「行こう、ユイちゃん」
「私たちと共に」
「長い旅をしてみようか」
三人が私に手を差し伸べて微笑んでいる。
…ここにシキくんが居ればどんなに嬉しかっただろうか。
どうして私はシキくんに避けられてるのだろうか。
私の何が気に入らないんだろう。
「さっさとその手を掴めカメ女」