魔界姫志ーまかいきしー
「見えてきたね」
小屋を出てから数十分駄弁りながらも歩いているとユエさんが前を指さして言葉を紡いだ。
その言葉に私は瞳を輝かせながら見てみると
「わ、何だか華やか…」
華やかな村が見えてきた。
仲が良さそうに笑い合ってる人や
動物と一緒に仕事をしている人に
小さな子達が歌ったり踊ったり。
リースで出来た門のような所には色鮮やかな風船が結ばれていて、風に吹かれ ゆらゆらと揺れている。
まるで笑ってるみたいに。
遠目からでも分かる。
この村の人達は互いに助け合って生きてきたんだろうなあって。