魔界姫志ーまかいきしー
一人でのんびりと歩く私は何か不信感を覚えた。
いつも通る道を通り過ぎて、とある神社の前で止まる。
「こんな神社あったっけ…?」
この町に、こんな古い神社はないはず。
ドコにでもある普通の神社なのに、この時私は確かに感じた。
ーー早く帰らなきゃ!!
そう感じた。
踵を返して早歩きでその場を去ろうとした瞬間、
ーービュウウウウ!!
とてつもない強風が私を襲った。
落ちていた枯れ葉達は宙を舞い、木々達は唸るように揺れ。
その中でも圧倒的な存在感を放つのは、神社自身であった。