志麻くんのせい。
えっと…白川…。
「あ、私達一緒だよ、苺紅」
「え、やったあー」
ードンー
「ご…ごめんなさい」
騒いでいたら人にぶつかってしまった。
…あれ?
どうしたんだろ。
どこか怪我したのかな、返事がない。
ぶつかった人の顔を見ると真っ赤だった。
怖いけど…
「あ、あの…大丈夫で…
「すいませんでしたー、苺紅様」
あ、行っちゃった。
男の子やっぱ苦手だ。
それにしても様って…
「苺紅様。だって」
楓が、あの人も言ってた意味不明なことを言ってきた。
「そんなに私偉そうだったのかな?」
あ、口に出してた。
「え、気づいてないの、もう2年目なのに」
「何が?」
「いや、別にいいや」
なんなんだろ、楓ったら。
「本当は苺紅すごいもててるのに」
その楓の呟きは私には聞こえなかった。