太陽の家
イモ子
タイヨウの家。


一、自分の部屋は自分で掃除する



二、共同のものは、みんなできれいに使う



三、家賃は毎月12日に支払う



四、住居者は、管理人につけられたあだ名で呼び合う



五、金銭的な紛失の責任は自己負担。



「…以上がここで暮らすルールだけど、何かある?」

そう言って、金髪の男は人懐っこい笑顔を見せた。

「あ……あの」

その笑顔に、目の前の少女は少したじろいだ。

「嫌だったら、やめてもいいよ。家賃安いけどさ、嫌がる子多いんだよね。特に、あだ名で呼び合うとか。なんか気味悪がられてさ…最近物騒だし。俺的には面白いと思うんだけど」

金髪の男はまいったように頭をポリポリかいた。

「いや、てゆうか………あなたが管理人さん……?」

少女は金髪の男を指差した。

「うん。見えない?」



(見えない…………)

その男が実際いくつかなのかは知らないけれど、管理人とゆうのだからもう少し年老いたおじさんかおばさんを想像していた。
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