太陽の家
ニートはナイフを茂みに投げ込み、ナイフは暗闇のなかに消えていった。

「…………………」

へたりこんだガムに自分の血まみれの両手を見せた。

「これで……終わりにしよ?」

「………………っ」

ガムはニートの足に抱きついて、泣き出した。



深夜。

タイヨウの家に、両手に包帯を巻いたニートと、目を真っ赤にしたガムが帰ってきた。

「ニート、手大丈夫?」

タイヨウは少し驚いて、ニートの手を見た。

「うん。みんなは?」

「クモとユキが仕事で、キャバとイモ子は…部屋で寝てる」

「そっか」

ニートはほっとした。



『マミの家ってここ曲がるよね?』

『うん。てかさ、美紀ちゃーん』

『なに?』

『浩孝とどこまでいった?』

『何きいてんの(笑)』

『いいじゃん♪教えてよー』

『…ま、3回ほど……』

『おっ!美紀、照れてない?!はははっ』

『もう!ほら、着いたよっ』

『ありがと~じゃあね』


ほんとマミは……こんな話、恥ずかしいのに。


『人殺し』


え?


『お酒飲んで運転するなんて……犯罪者!』


え?

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