太陽の家
コンコン……

「ニート。私、入るわよ」

ガムはドアを開けて、部屋の電灯スイッチを切った。

月の光だけを頼りに、部屋の奥で毛布にくるまってうずくまっているニートに近づく。

「今日の晩御飯。おいしいわよ」

ニートのそばにお盆を置くと、ニートは毛布の先から少し顔を出した。

部屋が暗いせいで顔は全く見えない。

「………………」

「今日も、ちゃんと言いつけ守ったわね」

「……………」



朝。

イモ子は急いで階段を降りて行った。

リビングには、テーブルに座っているタイヨウとガムとキャバの姿があった。

「あ、イモ子おはよ~朝ごはんできてるよ?」

タイヨウはイモ子の姿に気づき、声をかけてくれた。


「ごめん、時間ない!寝坊した~」

「あらら(笑)」



イモ子が勢いよく玄関の扉を閉める音が響いた。

「な~んか、学生っぽくていいね~あーゆーの」

「ぽいってゆーか学生でしょ」

へらっと笑ったタイヨウに、ガムはするどくつっこんだ。

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