太陽の家
仕事を始めてから、ニートは帰ってもずっと寝ているので話す機会もない。


「今日のデザートはリンゴでーす」

器用なタイヨウはリンゴをウサギ型に切って皿に盛った。

「…キャバ?」

「ん?」

「何か、ボーとしてるけど…」

不意にイモ子に話しかけられ、キャバは我に返った。

「ごめん…ちょっと………」

「なに?」

「ニートに、リンゴ持ってくね……一応」

キャバは小皿にリンゴを一つ載せて、リビングを後にした。

「何だかんだでいい感じなんじゃない?あの二人」

タイヨウはリンゴを口に含みながら、イシシ、と笑った。


コンコン……

「ニート?入るよ」

ノックしても当然ながら返事はなく、勝手に入ることにした。

部屋に入ると、ニートは布団もかぶらずにベッドの上にうつ伏せて寝ていた。

「風邪引くよ……」

キャバはそう呟いてニートにタオルケットをかけた。



仕事を始めてからのニートは日焼けをして筋肉もついてきて、以前のひょろっとしたイメージとは変わり、男らしくなってきた。

誰にも言っていないが…たまにドキっとしてしまう。

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