太陽の家
名前
「この前、俺がイモ子に植木鉢壊されて……すごく怒ったのは、あれは……昔、好きな子が俺にくれた植木鉢だったんだ」
「……好きな子……?」
(やっぱ……イモ子じゃないのか)
クモの予感は、的中だった。
「この事は……ずっと自分のなかに隠して、誰にも言わないでおこうって思ってた。でも、今回のことで、みんなに迷惑かけたから……ちゃんと全部話さないと、ダメだなって」
「俺の本名は、山瀬夏生ってゆうんだ……それで、俺の好きな子の名前は、山瀬冬実」
「……同じ苗字?」
ユキはタイヨウの意図がわからない。
「……俺、血のつながった妹の事が、ずっと……好きだったんだ」
その場にいた全員、何も話さなかった。
けど、みんな気まずい表情をしている。
「俺が、呼び名とか作って、みんなに呼ばせてたのも、自分の本名が嫌いだったから。夏と冬は同じ季節の名前だけど、夏と冬なんて……一緒に訪れない。土台は一緒だけど、一つになることは決して許されない俺らのこといってるみたいで、自分のなかで勝手に悲しくなってただけなんだ」
「妹さんは……タイヨウのこと……?」
聞きにくかったが、言わずにはいられなかった。
「……好きな子……?」
(やっぱ……イモ子じゃないのか)
クモの予感は、的中だった。
「この事は……ずっと自分のなかに隠して、誰にも言わないでおこうって思ってた。でも、今回のことで、みんなに迷惑かけたから……ちゃんと全部話さないと、ダメだなって」
「俺の本名は、山瀬夏生ってゆうんだ……それで、俺の好きな子の名前は、山瀬冬実」
「……同じ苗字?」
ユキはタイヨウの意図がわからない。
「……俺、血のつながった妹の事が、ずっと……好きだったんだ」
その場にいた全員、何も話さなかった。
けど、みんな気まずい表情をしている。
「俺が、呼び名とか作って、みんなに呼ばせてたのも、自分の本名が嫌いだったから。夏と冬は同じ季節の名前だけど、夏と冬なんて……一緒に訪れない。土台は一緒だけど、一つになることは決して許されない俺らのこといってるみたいで、自分のなかで勝手に悲しくなってただけなんだ」
「妹さんは……タイヨウのこと……?」
聞きにくかったが、言わずにはいられなかった。