太陽の家
その内、キャバが交代しに来た。

タイヨウもやっと起きて、当たり障りのない雑談を面会終了時間までしていた。

「…クモに、告白したらって勧められた」

「え?」

帰り道、何となくキャバに打ち明けてみた。

「何でアイツがそんな事勧めんの?変じゃん」

「うん……本人も嫌味ってとられても仕方ないけどって」

「私も嫌味に感じるな。何か裏ありそうじゃん」

「……実は、私が病院に運ばれたあと、タイヨウが、ユキに私がユキを好きって話しちゃったらしいんだ」

この際、もう全部話してしまうことにした。

「何でタイヨウが話しちゃう訳?」

キャバは口の軽いタイヨウに腹を立てた。

「それで……ユキ……私のこと、避けてるみたい」

「そっか……どうするの?」

「みんな告白した方がいいんじゃないみたいな感じだけど………私は、告白しても今までより気まずくなるだけかと思うし」

「まーね……イモ子の、やりたい様にしなよ。私は反対しないから」

「クモも、そう言ってた」
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