太陽の家
「……俺、今の仕事やめよう思ってる。何だかんだで、私情に走っちゃったし……。とりあえず、深夜の居酒屋でバイトしながら、将来やりたいこと探すよ」

「………そう」

イモ子は微笑んだ。


夕食を終えると、クモとユキは出かけていった。

イモ子はいつもの様に、お風呂に入り、そのままベッドに入った。



午後12時。

タイヨウは一人リビングのソファに腰かけて、深夜番組を見ていた。

キィ…………

リビングのドアが開く音がした。

「イモ子」

「タイヨウ……まだ起きてたの?」

「………うん」

「なんで」

いつも、タイヨウの就寝は小学生並みに早い。

夜の10時くらいには、もう寝ている。

「……イモ子が、来ると思って」

タイヨウはイモ子を見つめた。

「……………そっか………」

次の瞬間、イモ子はその場に泣き崩れた。

「イモ子………」

タイヨウはイモ子に駆け寄り、頭を撫でてくれた。

「ユキのこと…………好きだったんだね」

「ひっ……くぅ」

やはりタイヨウは気づいていた。

イモ子は泣きながら頷いた。

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