太陽の家
背はそんなに高くはないが、顔は少し丸くて、なんだか優しそうな顔だ。

格好もジーンズにトレーナーとゆうラフな格好だった。

とても引きこもってた様には見えない。

「でも、何でニートがあんなとこに?」

タイヨウはバックミラー越しに素朴な疑問を投げかけた。

「窓から外眺めてたら、あの子がいきなり玄関出てきて、吐いてたから………心配になって」

「そっか」

「…ニートは、ずっと部屋のなかにいるの?」

イモ子はニートを見た。

「いや………朝とか、みんなが出かけた後に散歩行ったりとかしてるよ。さすがに体動かさないとだし」

よく考えたら、風呂やトイレだってあるのだから…閉じこもりっぱなしというのは有り得ない。

「ガムとは……その、恋人同士なの?」

ニートと唯一交流のあるガムとの関係を、イモ子は以前から気にかけていた。

「いいや、幼馴染だよ」

「……………」

「…家が近所でさ、小さい頃、俺、チビだからよくバカにされてイジメられてた。その度に、あの人が助けてくれてたんだ」

「くされ縁みたいな?」

まさか小学校時代からのつきあいとは思わなかった。

「まあ、そんな感じかな。でも……」

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