太陽の家
「みんな、注目~!今日からこの子もここで一緒に暮らす事になりました。拍手~」



…………………。



沈黙………。



誰も拍手どころか、笑顔も見せない。




「なんだよ、みんなテンション低いなあ。まあいつもの事だから、気にしないで、イモ子。あ、席あっちね」

プッ。


どこからか誰かの噴出す声が聞こえた。



「イモ子って……クク……」

さっきの美少年だった。

どうやら、イモ子とゆうあだ名がツボだったようだ。

「なんだよ~ピッタリじゃん、イモ子!」

タイヨウは自分でつけたあだ名を馬鹿にされたととったようで、おどけて口をとがらせた。

「いや……あまりにピッタリだもんで……」

「おい、失礼だぞ」

少年はまだ笑っていたが、隣に座っていた長身の男に注意された。

この男も、かなりの美形だ。

その向かい側に座っている女性二人も大人なびていて美人だ。

(なんか、私……場違い?)

そんなイモ子の気持ちなどお構いなしに、タイヨウは話を進めた。
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