太陽の家
「夕食のときニートがいないのも、ガムが止めてるから?」

「うん……」

ガムは、とことんニートをだめキャラに仕立て上げたいのだ。

「私、ガムを説得してみせるよ」

「いや、いい。いい!あの人、俺が絡むと、本当に怒って、手がつけられないんだ」

「それじゃ、このまま一生、ここで過ごすの?」

「それは…………」

トントン………

階段を上る音がした。

思わずイモ子はその場に伏せた。

「何してんの?イモ子」

ユキだ。

「いや、コンタクト……落としちゃって……」

「コンタクト?じゃあ、迂闊に動けんな」

ユキもしゃがみこんで一緒に探してくれた。

(コンタクトなんかないし……どうしよ)

イモ子が困っていると、ニートの部屋のドアが開いた。

「え?」

「ありがと、イモ子。俺、頑張るよ」

そう言ってにっと笑うと、ニートはそのまま階段を降りて行った。

「………………」

「あれ、もしかしてニート?」

「う……ああ……そうみたい」

イモ子は苦笑いして見せた。

「初めて見た………」

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