太陽の家
「ガム、やめて!」

イモ子が叫ぶと、ガムはこちらを睨みつけ、そのまま階段を降りて行った。

「ガム?!」

思わず追いかけようとしたイモ子を、タイヨウが引き止めた。

「今は近寄らない方がいい」

ガムは、そのまま玄関から出ていってしまった。

「…ニート、大丈夫?」

イモ子はニートの肩に手をおいたが、返事がない。

ニートは、少し、震えていた。

「救急箱、下にあるから、リビングで手当てするよ」

タイヨウの提案で、5人は階段を降りてリビングへ向かった。


「何でガムはさっきあんなにキレだした?」

「なんか……イモ子と今日話した事がバレたみたいで……」

「え?何で」

「ガム、途中でトイレとか言って出てったじゃん。その時、俺らの会話を実は盗み聞きしてたんじゃない」


『夕方、何か様子おかしい思ったら、ニートと話してたんだ』

『うん……ドア越しにね』


「あ……」

タイヨウに言われて、イモ子は今日の夕飯のときの会話を思い出した。

おそらく、ガムはその会話を盗み聞きしていたのだ。

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