太陽の家
「……そうだけど、それ気にしてたら、前に進めないよ」

「逃げに聞こえる」

「うん、俺も」

ユキの意見に、クモもタイヨウも賛成した。

「なんか、ニートは、したいことか、ないの?」

ユキはドサッとソファーに腰かけ、ニートと向き合った。

「したいこと……」

「そう。何か、夢とかさ」

「俺…………………」

「キャバと結婚したい」

「「「「結婚!?」」」」

思わず4人は口を揃えた。

「な、なんだ、お前……キャバにホレてたの?」

超意外なニートの目標に、思わず身を乗り出した。

「え、で、でも、今日が初めて見たんでしょ?」

「一目ぼれ?」

「いや、あ、そうなんだけど……違うくて」

タイヨウとイモ子からも質問責めされて、ニートはオロオロした。

「どっちだよ」

クモは少し苛ついた。

「だから、あの、その……キャバのことは前から知ってたんだ。朝方に窓から朝日見るのが日課だったんだけど……キャバが来てから………毎朝、キャバが車で送られて帰ってくるのを見るようになったんだ」

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