太陽の家
「まー……なんかニートが 一人で突っ走ってる感はあるかな。キャバはともかく、ニートはそれで外出ることにしたんだから、イイことだとは思うけど」

「……ニートは、本当にキャバが好きかとは思ったけど」

クモはグラスを拭きながら自分なりの意見を言った。

「んー……でもさ、ニートには負い目があるわけじゃん。もうハタチになるのに、働いてないってゆう。やっぱ、そうゆう負い目があると、他の外にいる奴らとは対等に付き合えない気がして、似たように負い目をもつキャバに惹かれたのかもね」

「……つまり、ニートはキャバ自身より、キャバのもつ影に惹かれたってこと?」

「そ」

タイヨウは軽くウインクした。

「…どうでもでもいいけど」

「冷たいな、クモは」

「クモは、ぶっちゃけキャバもニートもどうでもいいんでしょ?」

タイヨウの言葉に、クモの眉がぴくっとあがった。

図星だからだ。

「え………?」

「ユキしか見てないからね」

クモはタイヨウを睨んだ。

「…………………」

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