太陽の家
「うん、眠れなくて…。あんまり話さなかったけど」

「そっか。あいつ、何か怒ってた?」

「……ううん」

(様子は少しヘンだったけど……)

「昨日…何かあったの?」

「いや、俺があいつに……」

「コーヒー飲むか?」

いきなり、クモが立ち上がり、イモ子の方に向かってきた。

「あ、うん……」

「ミルクは?」

クモはソーサーからコーヒーを注いでくれた。

「少し……」

「了解」

クモの横やりで、会話は何となく中断された。


結局、ユキから何も聞けないまま、イモ子は学校へ向かった。


病院では診察が終わり、キャバは先生と向き合って座った。

「相手の方は………知っているの?」

「相手がわかりません」

「?」

毎日の様に抱かれているキャバは、三週間前の相手なんて覚えていなかった。

「私、風俗やってて……その、色んな人の相手をしているので」

「コンドームはしてましたか?」

「してたり…しなかったり」

先生はため息をついた。

「コンドームしていても、うつってしまうことはあるんですよ、残念ながらね」

「はい」

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