太陽の家
「…事故のこと知られたら、友達も、浩孝も、みんな私から離れて行きそうで…………同情とかもされたくない。だから、自分から離れた」

「………みんな、心配してるんじゃない?」

ニートからしてみれば、仲間がいるというだけでうらやましいのに。

「……そんな事、考えてる余裕なんかない」

ニートの事情なんて知らないキャバは、そのままうつむいた。

「………勝手すぎるよ」

「え?」

(俺は……選べなかった。捨てるしかなかったのに)

「友達とかが自分から離れてくのがツライって、それがわかるのに、キャバは自分から離れて……このままじゃ、彼氏だって、かわいそうだよ」

「わかってるわよ」

「わかってるなら、逃げちゃだめだよ。もう一度……」

次の瞬間、頬を思い切り引っぱたかれた。

「いて…」

「あんたなんかに言われたくない!ニートのくせに!」

「そうだけど……」

そこを言われると、痛かった。

キャバはニートとガムの関係なんて知らない。

「口出ししないで!私の気持ちなんて、わかんないくせに!」

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