太陽の家
正直、ユキとクモがつきあっているのには気がついていた。

が、イモ子まで、ユキが好きだとは……。

「……ごめん。何か、私の話になっちゃったね」

「別に…」

「じゃあ、また」

イモ子は席を立って、静かに扉を閉めた。


イモ子の持ってきたコンビ二袋を開けると、ゼリーが入っていた。

キャバはそれをそっと口にいれた。

「………冷たい」


「ただいまー」

「おかえり、イモ子」

家に戻ると、リビングにはタイヨウがいた。

「あ、タイヨウ」

「ん?」

(や、やば……普通にしなきゃ)

イモ子は昨晩のことを思い出して、少し緊張した。

「あ、私、キャバのお見舞い行ってきた」

「どうだった?」

「んー…普通かな」

けど、少なくとも前よりは分かり合えた気がする。

「…そっか。さっき……ガム戻ったよ」

「えっ!ニートは?」

「…ガムと話すって」


コンコン……

「はい」

ドアをノックすると、中からガムの声が聞こえた。

「俺……」

声で、ガムは相手がニートだと悟った。

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