私が愛したのは最低な人間でした
転校生に興味がないとか?
いや、まぁ…いいんだけどさ。
…ていうか、なんかめっちゃ盛り上がってない?
巻き髪美女は顔に似合わず大爆笑しているし。
男子生徒は顔を真っ赤にしてて。
表情の見えない黒髪の子は、男子生徒の顔を覗き込むような、そんな仕草をしていた。
何か目立つグループだな…。
俺は自分の周りにいるクラスメート達と話しながらも、何故だかその三人に意識を傾けていた。
それが何故なのか。
偶然にも、爆笑しながら言った巻き髪の子の発言によって、俺は気付いたんだ。
意識する前に、身体が彼女のことを覚えていた。
そういうことなんだろうか。