私が愛したのは最低な人間でした

『俺のこと…覚えてないの?』





震える声で尋ねたけど、返ってきた言葉は覚えていないの一言。





ショック…なんてもんじゃなかった。





俺は凜と離れ離れになってから、一日だって凜のことを考えなかった日なんて無かったのに。





何だろう…この温度差は。





会うことを目的に、謝って気持ちを伝えることを目的にしてきたのに。



それ以前の問題にぶち当たってしまった。





はは……。


ずっと隣にいたのにな…。




凜の隣で凜のことを必死に守ってたのに、全部忘れられちゃってるのか…。



今まで築いてきた友情は、全て無かったことになっちゃうのか…。





でも…これでよかったのかな……?


< 37 / 62 >

この作品をシェア

pagetop