私が愛したのは最低な人間でした
「まじか…。そりゃ高二だもんな…」
あれ…。
ちょっと落ち込んでる?
ガクッとうなだれる琉希くんをじっと見る。
「はぁ…。未だに童貞の俺って…」
…………… ……………。
……なんですとっ!?
『え……嘘でしょ?』
このモテモテのイケメンくんが?
「いや…がちで」
う……。
『嘘ぉぉぉおおおーーっ!?』
衝撃的すぎて
思わず叫び声を上げてしまった。
ホームにいた人達が
何事かと一斉に私達の方へ振り向く。
大声を出してしまったことが恥ずかしくて
周りの視線に耐えきれずに縮こまる私。
「あ…胸がエグられた。
気にしてんのに叫ぶとか……」
わざとらしく胸を押さえて、琉希くんは嘆く。
『ごめんごめん。ちょっとびっくりして…』