私だけのクリスマスケーキ
彼女がいるとか、なんでそれを私は考えなかったんだろう。
バカだなー。
でも、これからも来てくれるっぽい。
それだけでもよかった。
「お疲れ様でしたー!」
「幸ちゃん!はい、これ!いつもありがとね!クリスマスプレゼント!」
「ふふ。オーナー、毎年ありがとう♪」
毎年、オーナーがクリスマスにくれる。
今日、彼が買っていったあのパンに、特別に『merry X,mas』と描かれたチョコレートが乗っている。
今年もこれを1人で家で食べよう。
「おやすみなさーい!」
私はお店を出た。