believe
▷▶︎蓮side
「遡って、俺が高1の時の話だ」
記憶をたどり昔を思い出す
ーー1年前の春ーー
当時俺は、鳳桜ではなく黒虎(こくとら)というどっちかっていうと
犯罪にも手を出すような族に入ってた
「暇だよなぁー」
なんの変哲も無い毎日。
そんなことを思いつつ、いつも通り倉庫に向かった
バイクに乗って倉庫に着けば、なんだかざわざわしていて、いつもと違う雰囲気
「あ、なに?今日なんかあったっけ」
たまたま近くにいた昔の友人の仁(じん)
に話を聞く
「お!やっーーっときた‼︎
なんかちょうど今、総長たちがどっかでナンパしてきた女達が来ててよ
俺ら下っ端はお祭り騒ぎだ」
おんな?
「ふーん。あそこにいるやつらか...。
フッ、総長もよくやるよ」
なんて感心しつつ、
女の顔くらいは知っとこ
と思い、近づきいて3人いた女の顔をチラッとみといた
2人はチャラチャラしてて、いかにも男慣れしてる感じ
でも、もう一人。
長い黒髪をおろしている明らかにこの場所にあってない女がいて、少し驚く
「ま、どーでもいいけど。」
なんて思いつつ、時間が過ぎるのを待った
その後先輩からコンビニへとパシられた俺
内心、めんどくさ
とか思いつつ
近くのコンビニでへと向かった
ーーバンッ
歩いて数分したくらいの時
いつも通りの道を歩いていると、ちかくの路地裏から音が聞こえた
「また誰か喧嘩してんのかよ」
そう思って路地裏を覗く
「は....?」
思わず声が出る
なぜかって
目の前にはさっきまで総長達といたはずの黒髪の女がヤンキーたちに絡まれていたからだ
「っ..めんどくせぇな」
と思いつつも見過ごすわけにはいかず、俺はその女を助けることにした
「おい、てめぇら何してる」
低い脅すような声で言うと、男たちは
「てめぇこそだれだ?あぁ?」
なんて言ってくる
その光景に女は驚き、半泣き状態だった
「うるせぇんだよっ」
バシッ
俺は喧嘩を売ってきたオトコに顔面一発くらわせた
男は即、失神。
「こんなもんかよ、つまんな」
最近俺はストレスがたまっていたこともあり、いつも以上に拳に力が入る
その後残りのやつも全員に手をかけ、おみまいしてやった。
「こんな暗い路地、通るなら総長達と通れよ」
ほぼ意識が飛んでる女に言う、
「......!!.....は!す、すいません。私ああいう場所慣れてなくて....」
おどおどしながら言う
なるほど、抜け出してきたってわけね
意外と勇気あんじゃん
「でも、助けていただいてありがとうございます‼︎」
そういって、思いっきり頭を下げてくる女
スゲェお嬢様ってかんじ
「家まで送る、あんた名前は?」
「いやっ、送ってもらうなんて申し訳ないのでいいです!
あ、名前は華(はな)です
あなたの名前は....?」
慌てて俺の親切を断る華、でもちゃっかり名前はきくんだ
面白いやつ
「はな...ね。いいよ、もうあんな目にあいたくなかったらいうこと聞きな。
ちなみに名前は蓮だから」
フッと、笑っていう俺に
華は少し顔を赤く染めて
「はいっわかりました、蓮さん!」
といってついてきた