believe



▷▶︎春道 side ー些細なドッキリー




ピンポンピンポンピンポーン






「っやっときたかよ」





俺は今色々訳あって乙夏の家にいる



そして、散々待たされたあげくやっと帰ってきた乙夏



まぁ、俺が家にいるなんて思いもしてねえだろうけどな



開けた時、どんな顔するか内心楽しみだったりする



俺は廊下を歩き、中からかかっているチェーンをとり、ドアを開けた





ーーガチャ





「ちょ、えいたっ!あんたねぇっ!!!って.....」



彼女はそう言いながらものすごい勢いで中へと入ってきた










「....は?」




なかなかのいい反応




「おせえんだよ、いつまで俺を待たせるつもりだ。」





ちょっと不機嫌そうに言ってみたりする





「....はる、みち...?」




元々大きな瞳をもっと大きくして、俺の名前を呼ぶ乙夏




やっべぇ、まじかわいい






胸の奥が熱くなって、今すぐ抱きしめてやりたいくらいだけど





さすがにそれは、嫌われるよな。





いや、でも倉庫でキスしたんだよな俺...




そんなことを考えていると何故だか聞き覚えのある声がする








「は、はるみち!?」




ふと乙夏の後ろからした声




「あ?なんでお前までいんの」



そこには何故だか蓮がいた






どういうことだよ。





「それは、こっちのセリフよ!!」




俺らの話を遮るように喋る乙夏




お前らなんで一緒にいんだよ




「んなの後でいいから、早く入れ。」



「や、ここ私の家だし」





まだそこ突っかかってるし....






2人が一緒にいるとこを見たせいか、またイライラが募ってきた




「ったく....。お前の弟が熱出して倒れてたところを拾ってやったのに」




それを、乙夏にぶつけるなんてどんだけ心が狭いんだ俺は





「....は?!」



再び瞳を見開いて驚いている乙夏







落ち込む俺とは裏腹に一気に会話の流れが瑛太の方へと変わる




「ちょ、どゆこと?!」




「いいから、今優先すんのは弟の方だろ」




ーーグイッ






「わっ...は、はるみち!」




俺は乙夏の手を引いて、家の中へと入っていく




蓮、お前空気読んでくれよ?




「おーい。大丈夫?ま、俺もお邪魔しまーす。」









後でぜってぇ締めてやる






そんなこんなで俺の些細なドッキリは幕を閉じた

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