believe





目の前には、四人の男たち




全員顔は美形。


しかもオーラも半端ねえ




「総長、こいつが結城瑛太です。」




豊風は今日一番の腰の低さで真ん中に座る男にしゃべりかける




「あぁ、助かった。行っていい」



「はい!失礼します!!」



豊風にここまで言わせるって、こいつら本当にただもんじゃねぇ




ただただ、呆然と突っ立ってる俺に





「突然呼び出して悪かったな」



なんて、意外と優しい返事が来たのには、めちゃくちゃ驚いた





「あ、大丈夫っす。てか、なんか用すか?」




この場から去りたいという一心で質問をしてみた






「フッ...やっぱ似てんなお前ら」





は...?




似てる?



誰とだよ




「あの〜誰とっすか?」



すると、少し驚いた顔をしてまた口を緩めた






「そういうちょっと抜けてるとこも似てるかもね」




急に口を挟んで来たのは隣の、茶髪の男




こいつも、イケメン。








「で、話戻すとお前をここによんだのは乙夏の事で言っときたいことがあってな





「...ねえちゃん?」




なぜ、この総長がねえちゃんのことを



‘‘乙夏”




なんて呼ぶのかわからない






「そう、お前のねえちゃん」





そう言った時の総長の顔がやけに艶っぽくて




男の俺でも吸い込まれそうになる







「な、なんすか...?」






「お前のねえちゃんは、今日から鳳桜の仲間になった。だから、借りること多くなるけど、その分よろしく。」





は!?



「ねえちゃんが、暴走族!!?」



「そう。だからよろしく」




いやいやいや



「ちょ、待って下さい!だって、あいつは女ですよ?!」





「しってる。」



「しってるって....」




それを、そのオーラで言われたら何も言えねえよ





しばらくの沈黙


「心配か?乙夏のこと」






「えっ...」



心配か心配じゃないかって言われたら、心配だけど



あいつは喧嘩はつよい。




「心配しなくても。って感じっすけど
だけど...






なんか、総長さん達に尽くし始めたら俺のこと捨てちゃうんじゃないかって



そんなこと思うんすよ。」





勝手に口が動いて出た言葉




これが本心と言うのだろう





「じゃあ、きみも鳳桜入れば?」




話の流れを思いっきりぶった切ったのは、先ほどの茶髪の男





「や、はいるって...え?」



「悠登...おまえよ、」




はぁ、とため息をつき呆れた顔をする総長




「だって、そしたら瑛太君の思いも春道の思いも両方叶うわけだし、いいじゃない」





このひと、なんかやべえ



そんなことを思った時




クラッ





ーーバタン





目の前が真っ白になり、俺は意識を手放した
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