believe




「えっ...ちょ、れん!!?」





ーーブォォォォォォオン







蓮を乗せた車がスピードを上げ去っていく








どうしよう..!!!!






反射的に足は車を追いかけていて、角をスレスレ曲がるとき




ナンバープレートの文字を素早く確認する







我ながらナイス!






って、それを覚えたとこで私一人じゃ何もできないんだけど....








あ!




「み、聖月!!!」





前に話していた時、聖月は鳳桜のハッキングなどを担当していると聞いた





連絡帳から、急いで連絡をかける








ーープルプルプルプル





ガチャーーーー





「も、もしもし!聖月?!」



「なに?」



ぶっきらぼうな声で返してくる彼




「あの....い、いきなり変なお願いなんだけど。

ナンバープレートの番号教えたら場所って、わかる...?」




「は?ナンバープレートって、何に使うんだよ」





確かに誰しもが、急にこんなこと言われたらなんだと疑うだろう





だけど、あの日私は










‘‘二人だけの秘密”










この約束を蓮と交わした








あの時みたいに




昔みたいに






裏切られるかもしれない。









だけど、それでも自分の過去をさらけ出して喋ってくれた蓮を





私は信じようと思う。






「や、ちょっと車で待ち合わせしてたんだけどどこの場所かわかんなくてさ!」






「ふーん。



で、なんばん?」






もしかしてこれは探してくれるかも。



「えっと、お...の214......かな!」



あやふやな記憶をたどり、私は聖月に伝えた







「1分で終わるから待っとけ。」




「あ、ありがとう!」




そういった彼は、ほんとに1分もかからないほどで調べてくれた





「南町の方の倉庫か....」





聖月から聞いた場所は、工場が多く立ち並ぶここから15分ほどの場所だった




「おまえ、大丈夫?」



「え...?」



なぜ彼はそんなこと聞くのだろうか




「や、別になんでもねえならいい」





「う、うん。ありがと、じゃね!」




ーーブチッ





ときった、ケータイをカバンへとしまいこみ





私は目的の場所へと急いだ。


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