believe
ーーポチャン
「ふ〜っ、あーー。つかれた.....」
久しぶりに喧嘩したせいか、かなり体も疲れ思わず大きなため息をつく
「そろそろ出るか〜.....」
大分あったまったし、もしかしたらもう瑛太もきてるかもしれない
ーーガチャ
ドアを開け髪の毛や体をささっと拭き
髪の毛をお団子にしてTシャツを着る
って....!!!!
「みっ短いぃぃい!!!」
今更になって気づいたけど、聖月が渡してきたのは大きめのロゴT一枚
男子用っていったって.....
私が着ると、前かがみで後ろから見てギリギリ下着が隠れるくらい
「聖月絶対わかってて....!!」
あいつめ....
あの人のことだから、私の反応を面白がってやったに違いない。
「もおおおお!行くしかない...!!」
少しの勇気を持ち合わせ、私は扉を開ける
ーーガラガラガラ
ゆっくり歩いても、廊下は廊下。
すぐについてしまった
「んーー!もうっ!!」
ーーガチャ
「ははっ!それまじかよ〜
あ、乙夏!もうすぐ瑛太くるっ.........て。」
「「えぇっ!!!!?」」
嫌という程私に響くその反応。
「お、お乙夏どうしたそのかっこ!?」
慌てて、手で隠しながらこちらに話しかける蓮
「私だって知らないし!!
ちょ、聖月‼︎こうなること分かってて...」
軽く睨みながら言っても
「犬の事件のお返ししただけ」
全く効いていないようです。
「はっ!?」
意地悪く笑った聖月。
だったら、もうちょいましな仕返ししてよ......
とにかく全身真っ赤な私の他に、もう一人真っ赤な子がひとり....
「何で星也まで赤くなってんだよ。」
聖月の茶化すような声
「....はっ!え、あ。や、お、乙夏っちがすっごい可愛かったから....」
クッションで顔を隠し、目だけで私を見つめてくる真っ赤な星也に
私までつられてもっと赤くなる。
「や、やめてよっ!そんな冗談!!」
もおおお!本当に恥ずかしい!!
ーーガチャ
「たっだいま〜!!瑛太もつれ....
って、えええ!!!?」
はい、最悪←
「.......ねえちゃん。」
うん、わかるよ。わかるから。
言いたいことをまんま顔に出すな弟よ。
「デブですみせんね!!」
もういいしっ!
ーーピンポーン
「はーい!!」
「ちょ、乙夏ちゃん。そのかっこはまずいって....」
悠登のそんな言葉さえ無視して、私は玄関へと向かい
私の姿を見た瞬間顔が真っ赤になった宅配員のコトさえ気にせず
ーーバンッ
「ピザとどきました!!どうぞ!!」
と、机にピザを叩きつけた
「な、なによ。」
なぜかシーンと静まり返ってしまったリビング
「と、とりあえず。なんでそんなカッコしてるの?」
そうだ。悠登たちは今来たばっかりで何も知らない
「お風呂かりて...聖月のパジャマ借りたら、こうなった」
恨みをこめて若干ふてくされ気味で言う
「聖月...そりゃまずいだろ〜」
たまには、いいこと言ってくれる蓮
「はいはい、悪かった。」
フッと笑って、私の頭をポンポンと叩いた彼の笑顔が
いつもと違う雰囲気で、何も言えなくなってしまった。
「ま、まぁとりあえずピザも来たことだし乙夏ちゃん春道よんできてくれる?」
「わ、わかった!」
そうとだけ言うと、私はリビングをでて二階へと向かった