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「それにしても暑いよなー」
ピンクの無地のシャツをパタつかせながら、嘆く蓮
確かに今日は、THE 海びより
「先に、星也んとこのホテルチェックインしてから行こうか」
「おっけ〜じゃあ電話しとくね」
そうそう!!今の悠登の発言で思い出したけど
今回なんと.....
星也のお家が経営しているホテルに一泊させてもらえることになったんです!
最初聞いた時、半端ないお金持ちだな〜と思ってびっくりしたけど、
泊まらせて貰えるならもらっちゃえという感じで1日よろしくすることになったんだよね
「今から大丈夫らしいからいこっか〜」
おおお、たのしみ!
「ありがとね、星也!」
「全然、乙夏っちが喜んでくれるなら僕も嬉しいよ〜」
ニコッと笑いながら答えてくれる彼は本当に優しくて可愛いから
思わずこっちも笑顔で返してしまう
「こらこら、春道。そんな顔しないの」
「あ?なんのことだよ、」
「まったく、相変わらず世話がやけるね〜」
悠登と春道のそんな会話も聞こえずに
○*○*○*○*○*○*○*○*○*○*
「ここだよ、やっとついた〜」
疲れたとでもいうような星也のその呼び声で足が止まる私達
え、まってここ....
「超有名ホテルじゃん!!!」
失礼だけど、そこら辺の高校生でも頑張れば泊まれるような値段のとこのホテルを予想してたんだけど
「あ、そっか乙夏っちはじめてだもんね」
え、
ってことはみなさん知っていたの....
確かに周りを見ても驚いてるのはただ一人
私だけ。
「は、初めて!凄いね星也んち...」
もう一度目の前にある高層ビルのようなホテルを見上げる
デカすぎ....
「ほら、乙夏ちゃん!中入るよ?」
「あ、はい!!」
噴水やら、プールやらを眺めていたうちにみんなはさっさとホテルの中へ入っていこうとしていたらしく
悠登の呼びかけで、私も中へと入っていった
○*○*○*○*○*○*○*○*○*○*○*
「ひっろーーーい!!!」
無事チェックインを済ませ部屋にたどり着いた私達
部屋も外見からの想像通り、
いやそれ以上に広くて白で統一された
きれーいな部屋だった
「乙夏っちは女の子だから、ここ一人で使ってね〜」
壁に寄りかかりながら優しくそんな言葉をいう星也
「ひ、ひとり!?」
こんな自分ちのリビングよりも大きい部屋に一人なんて.....
「大丈夫大丈夫〜、なんかあったら両隣に僕たちいるからさ」
なんか申し訳ないな....
「なんかごめんね?でもすっごい嬉しい!ありがと!」
ニコッと笑って言えば、彼も嬉しそうに頷いてくれて
「じゃあこの後みんな海行くみたいだから、乙夏っちも準備しといてね〜」
「うん!分かった!」
海かー.....
んじゃ、と言ってドアを閉めた彼の背中を見送った瞬間
「テンションあがるうううう!!!」
ベットにダイブした私でした。