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ガラガラガラ
教室の扉が開くと同時に中の声も聞こえてきた
結構騒がしい。
「みんな席つけ〜」
と呼びかける声と同時にチャイムがなり
HRが始まる
「えーっと、先にみんなに報告があって、C組に転入生がきますー」
教室内がざわつくのがわかった
「入っていいぞー」
その声とともにおそるおそる中にはいる
怖くて顔が上がらない。
「こちらが今日からお前らと生活する結城乙夏さんです、よろしくなー」
特に反応もなく顔を下にそむけたまま自己紹介をする
「えっ..と今日からお世話になる結城で...す...」
恐る恐る顔を上げた
ん?...ちょっとまって。
え?どゆこと
目の前の光景がうまく理解できない
だって。
だって普通に考えて
赤、金、青、緑、銀、ピンクにメッシュ
って!!
どこぞのイルミネーションかよっ!!
と思わずつっこみたくなるほど髪の毛の色が全員不一致
思わず口を開いてポカーンとする
「ん?結城、どうした?おーい」
はっ!
先生に声をかけられ我に帰る
「え..いや。どうしたっていうか....」
これはさすがに想定外だわ、
と心の中で訴えかける。
教室内をゆっくりと見渡していると後ろにいた男が突然声を上げた
「あぁ!!!」
えっ!なになになに!目を少し細めてその男がいる方をむく
私のことを指差し‘あっ!’なんて顔をしている
あれ....?
なんかどっかで、みかけたような気が.....
って!!
「きのうの...!!」
そうだ!思い出した!
あの髪の毛、あの身長、あの雰囲気。
おそらくだけどたぶん昨日の男だ。
そんな2人を不思議そうに見ていた佐伯T
「お?お前ら知り合いなのか?!そりゃ驚いたな〜
んじゃ〜ちょうどいい。結城はゆうとの隣な!」
ゆうと...。多分あいつの名前
っていうか別に知り合いじゃないし、
別にわざわざ言わないけど....
私は廊下側の一番後ろの席のあの人の隣までスタスタあるく
ふと昨日の男をみるとバッチリ合う目線
ドキッ...
不覚にもどきっとしてしまった、
だって、このゆうとって人かなりの美形
茶髪を流した髪に薄い唇高い鼻、これこそモデル顏ってかんじ...。
そんな事を思いながらとりあえず席に着く
と、私が座ったと同時に
「ということで、みんな仲良くしてやってなー!じゃあHRおわり!」
そう言って佐伯は教室を出て行った