1/2~あなたに捧ぐ花言葉~
「…君の名前は?」
「僕の名前は…言わない」
そう言って、君は悪戯っぽく笑った。
「えーっ、いいじゃない、名前くらい教えてくれたって…」
「また逢えたら、その時教えるよ」
また、逢えたら…そんなの分からない。
逢えるかなんて分からないのに。
…でも私は賭けてみたくなった。
「分かった。また逢えた時ね、楽しみにしてるから…じゃあ、約束」
私は小指を差し出した。
きっとまた、逢えるよね――――