1/2~あなたに捧ぐ花言葉~
「そういう満桜ちゃんも、
春生まれでしょ?」
「うん、当たり」
「なんか、ピッタリだね」
「何が?」
「満桜ちゃんって、凛としてて美人だし、
桜の花ってピッタリだと思う」
そんなことを言われるとは…
私は一瞬ポカンとしてしまった。
「どうしたの?
満桜ちゃん、口、開いてるよ?」
そう言ってクスクス笑う彼女に
私は驚きを隠せない。
「私、美人とか言われたことないよ…」
「え!? 嘘でしょ!?」
「本当本当」
私は「ブス」と言われ続けたから、
あの子達に。
「えー?満桜ちゃん、めちゃくちゃ美人なのにぃー」
その葵の言葉に、私は現実に戻る。
「そんな褒めてもなんも出てこないよー?」
そう言って私は、明るく笑った。