1/2~あなたに捧ぐ花言葉~
「お疲れ、満桜ちゃん」
「ありがとう、葵」
「式辞、噂だと入試で上位の人に
声がかかるらしいよ?」
「へー、それは知らなかったな」
「満桜ちゃん、すごいねぇ…」
「すごくないよ」
「でもこの高校、けっこう倍率高いよ!?」
「はいはい、ありがとう」
葵はまだ不満顔だけど、
そこは我慢してもらって。
ん?でも、私絶対に1位なんかじゃない……
だって入試の日、具合悪かったから。
「ねぇ葵、私の上にも
まだまだいたはずなんだけど…?」
「うーん、ごめん、
これ以上は知らないんだ」
申し訳なさそうに葵は謝った。
「ううん、
私が個人的に気になっただけだから、
気にしないで?」
でもその疑問は、
すぐに解決されることになった。