1/2~あなたに捧ぐ花言葉~
――――キャァアア!!
耳をつんざくような女子の悲鳴が響きわたる。
人混みの先には、男子生徒が2人。
耳痛いぃ……。
でもその時、
女子の会話が辛うじて耳に入ってきた。
「誰あのイケメン!!!」
「あ、知ってる!!
あの、黒髪の方の人!
入試で1位だった人だよ!!!」
「まじで!?
イケメンで頭いいとかヤバイじゃん!!」
「超かっこいい!!!!」
あの人が1位だったんだ、
なんて考えている余裕はなかった。
後ろの人達が2人を見ようと
前の私達を容赦なく押してくる。
「ちょっと、押さないでよ…っ、きゃっ」
私は、列から投げ出された。
でもその場所は
2人の目の前だった。