1/2~あなたに捧ぐ花言葉~



――――キャァアア!!


耳をつんざくような女子の悲鳴が響きわたる。


人混みの先には、男子生徒が2人。


耳痛いぃ……。



でもその時、

女子の会話が辛うじて耳に入ってきた。


「誰あのイケメン!!!」

「あ、知ってる!!

あの、黒髪の方の人!

入試で1位だった人だよ!!!」

「まじで!?

イケメンで頭いいとかヤバイじゃん!!」

「超かっこいい!!!!」



あの人が1位だったんだ、


なんて考えている余裕はなかった。



後ろの人達が2人を見ようと

前の私達を容赦なく押してくる。


「ちょっと、押さないでよ…っ、きゃっ」



私は、列から投げ出された。





でもその場所は









2人の目の前だった。






< 26 / 67 >

この作品をシェア

pagetop