1/2~あなたに捧ぐ花言葉~




「だからもう、お母さんのところに逝きたいよ…」


行って、謝りたい。

フェンスを飛び越えた。


足の踏み場がなくて、狭い。

でもいいんだ、どうせすぐ居なくなるんだから。

ゆっくりと息を吸う。

これでお別れかと思うと、ちょっと寂しいかも知れない。

ははっ、と笑みが溢れる。

私にそんな感情残っていたんだ。




長居は無用だ。





私は空中に足を投げ出した。





いや、投げ出そうとした。









< 5 / 67 >

この作品をシェア

pagetop