1/2~あなたに捧ぐ花言葉~



―――そして数分後


私たちは無事校舎から出た。
……心身ともに無事とは言えないが。


…あれ、そう言えば



「…霖也どうしたかな」

「真っ直ぐだったら……」


そう言うと霜也は時計を確認する。


「……もうすぐ来るんじゃないか?」


すると


「やっとまけた…………っ」


霖也がフラフラしながらやって来た。

その顔には…いつものような完璧な笑みは無かった。。。


「霖也、ありがとな、おつかれ」

「お前なー!人を囮に使うなよ!?」

「霖也……お疲れ様………」

霖也は私を確認すると目を輝かせ……

「満桜ちゃぁぁん!!」


なんと霖也は泣きながら私に飛びついてきた。


「こ゛わ゛か゛っ゛た゛よ゛ぉ゛ぉ゛」

「ちょ、わかったから…っ!
わかったから離れて……っ!!
重い…………っ!!!!
囮に使って悪かったから……っ!!!
ごめんなさい……っ!!!!!」


それでも霖也は離れない。

やばいイライラしてきた。
やっちまおうか。
コイツやっちまおうか。
合気道使える私ならワンチャンある、し



ごっ



鈍くて重い音が響いた



……え、私殴ってな………





その直後



「いってぇぇぇぇぇえ!!!!」

「はぁ……っ」

「何も殴ることないだろ霜也!?!?」

「明らかに迷惑だっただろ」

「だって、怖かった……!!!」

「それは悪かったって」

「気持ちこもってない……!!!!」

「元はと言えば、お前がアイツらを調子づかせたんだろ」

「そっ…それはっ……」

「じゃあ、その責任をお前が負うのは当たり前だよな?」

「ぐぬぬぬ。。。。。」



論破完了。

まぁ…昔から力関係はこんな感じだったんだろう。

頭の悪い霖也が何かやらかして駄々こねて
頭のいい霜也が論破して反省させる。

……なんだかレベルの高い兄弟ケンカ。


いや、ケンカにまでなってないか。
霜也がちゃんと纏めてる。


霖也……あなた弟に何させてるの……
どっちが兄なんだか。。。。。




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