1/2~あなたに捧ぐ花言葉~
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そして、体育祭当日。
「霖也、霜也、おはよう」
「満桜ちゃんおはよー!」
「…おはよう」
珍しく霜也が反応した。
徐々に心を開いてくれているようで何より。
「今日は頑張ろうね」
「今日のためにめちゃくちゃ頑張ったもんなー!」
「それはお前だけだろ」
「まぁまぁ、霖也も、慣れないのによく頑張ったね」
「お前に足りないのはこういう素直さだぞー、霜也ぁー?」
「うるせぇ、コイツは甘いんだ。どっちも甘かったら成立しねぇだろうがよ」
霜也はとにかく……すごかった。
なんというか、そう、鬼。
その単語がしっくりくるくらい、スパルタだった。