灰色の世界
1章

目覚め

眼を覚ます。
まず最初に映るのは真っ白な天井のタイル。
汚れは無く、綺麗。

起き上がると、白い世界が広がる。
物の殆んどが白だから。

私は白が好きだ。
純粋、と言うより…無だから。

赤みたいに派手じゃ無くて
黒みたいに闇じゃ無くて。


そんな中、1つだけ赤がある。

ドアからベッドにかけて赤い液体が点々と続いている。
それは、紛れもなく…

人の血…。

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