庭の桜の木の下で。
「ねぇ。なにやってんの?」

「…っ⁈」

見知らぬ男の子が私の病室のドアのところに立っていた。

その子は背が高く、整った顔立ちをしていて、高校生のように見える。

「独り言だったの?さっきの。」

「え、あっ、はい。そうです。
っていうかどちら様ですか?」

「あー…。えっと、俺、隣の隣の病室に入院したの今日から。
名前は桜井竜次。よろしく。」

「と、隣の隣ですか?こちらこそよろしくお願いします。」

「で、名前は?」

「野村桜です。」

「お前も桜なのか!俺の名前にも桜ついてる!
俺ら、桜コンビだなー!」
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