だいきらい。うそ。すき。
そして、本格的に運命が狂い始めたのは

始業式の日。

「かなえー!おはよ」

いつものように玄関で挨拶をした。

隣には橋本君。そして、私と目を合わせようとしないかなえ。

「かなえ?…おーい…おは「行こ、橋本」」

ふいっと背中を向けて橋本君の腕を掴み歩き出す。

え…?

一瞬、何が起こったのか分からなかった。

喧嘩した覚えもないし、なにか悪いことをした覚えもない。

無視されたことなんて、なかったから。

「ごめんな、美沙ちゃん!ちょっとコイツ機嫌悪くてさ」

私の大嫌いな橋本君の声が頭のなかでリピートされていく。

機嫌…悪い?
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