10回目のキスの仕方
「あー…結構夜の海って冷たい。」
「浅井さん!そんなところまで!危ないですよ、濡れちゃう。」
「もう足入れちゃった。」
「えぇ!?」
「松下さんもどう?」
「わ、私は大丈夫です!」
「大丈夫って言葉、意味は二つ取れると思う。」
「え…?」
圭介が美海の腕を引いた。少し体勢を崩した美海の足に冷たい塩水がかかる。
「ひゃっ!」
「意外と冷たい。」
「冷たい~!」
圭介がなかなか美海の腕を離してくれない。振りほどけもしない身としては、早く離してほしい。そうでないと、熱がどんどん掴まれているところだけに集中してしまう。
「浅井…さん?」
「あー海入ってるし、美海!ずるーい!」
「俺も入るー!」
ポンポンと投げられたサンダルが4つ、宙に浮かんだ。バシャバシャと水しぶきがたち、圭介の手はいつの間にか美海の腕から離れていた。
波打ち際でひとしきり騒いだあと、花火を片付けた。そして2人が買ってきてくれたジュースを口にする。
「はー…んめー!やっぱ夏は炭酸に限る!」
「美海はカルピスソーダにしたから。」
「ありがとう、明季ちゃん!」
ぷしゅっと喉ではじける炭酸が、夏の間は好きになる。
「あっという間だったなー。結構買ったのに。」
「洋一が両手持ちするからじゃん。」
「だってその方が華やかじゃん。」
「そりゃそうかもしれないけど!」
「また何回でも買ってきてやりゃいーかって。またやろうぜ、な?」
「楽しかったから、この夏あと1回くらいやってもいいかな。ね、美海?」
「はいっ!とっても楽しかったです。企画してくださって、ありがとうございました。」
「いえいえ。」
全員が缶ジュースを飲み終え、消火した花火を袋に入れて持ち帰る。帰路は持ち物が少し多くなった。4人で最寄りの駅まで戻り、洋一が明季を送り、圭介が美海を送る形で解散となった。
「んじゃ、また遊ぼう。」
「バーベキューがやりたいなーあたし。」
「おーいいね!松下さんも何かやりたいことあったら言って。」
「はいっ。ありがとうございます。」
「じゃ、美海、おやすみ~。」
「明季ちゃん、越前くん、おやすみなさい。今日はありがとう。」
「浅井さん!そんなところまで!危ないですよ、濡れちゃう。」
「もう足入れちゃった。」
「えぇ!?」
「松下さんもどう?」
「わ、私は大丈夫です!」
「大丈夫って言葉、意味は二つ取れると思う。」
「え…?」
圭介が美海の腕を引いた。少し体勢を崩した美海の足に冷たい塩水がかかる。
「ひゃっ!」
「意外と冷たい。」
「冷たい~!」
圭介がなかなか美海の腕を離してくれない。振りほどけもしない身としては、早く離してほしい。そうでないと、熱がどんどん掴まれているところだけに集中してしまう。
「浅井…さん?」
「あー海入ってるし、美海!ずるーい!」
「俺も入るー!」
ポンポンと投げられたサンダルが4つ、宙に浮かんだ。バシャバシャと水しぶきがたち、圭介の手はいつの間にか美海の腕から離れていた。
波打ち際でひとしきり騒いだあと、花火を片付けた。そして2人が買ってきてくれたジュースを口にする。
「はー…んめー!やっぱ夏は炭酸に限る!」
「美海はカルピスソーダにしたから。」
「ありがとう、明季ちゃん!」
ぷしゅっと喉ではじける炭酸が、夏の間は好きになる。
「あっという間だったなー。結構買ったのに。」
「洋一が両手持ちするからじゃん。」
「だってその方が華やかじゃん。」
「そりゃそうかもしれないけど!」
「また何回でも買ってきてやりゃいーかって。またやろうぜ、な?」
「楽しかったから、この夏あと1回くらいやってもいいかな。ね、美海?」
「はいっ!とっても楽しかったです。企画してくださって、ありがとうございました。」
「いえいえ。」
全員が缶ジュースを飲み終え、消火した花火を袋に入れて持ち帰る。帰路は持ち物が少し多くなった。4人で最寄りの駅まで戻り、洋一が明季を送り、圭介が美海を送る形で解散となった。
「んじゃ、また遊ぼう。」
「バーベキューがやりたいなーあたし。」
「おーいいね!松下さんも何かやりたいことあったら言って。」
「はいっ。ありがとうございます。」
「じゃ、美海、おやすみ~。」
「明季ちゃん、越前くん、おやすみなさい。今日はありがとう。」