レオニスの泪
その寝顔を見ながら、これからやることリストをアップしていく。
洗濯機が終わったから、洗濯を干して、と。
麦茶を沸かして。
それから慧の、連絡帳の確認。
家計簿。
そうだ、洗い物もしなくちゃいけない。
炊飯器も仕掛けておかなくちゃ。
それからお風呂に入って、と。
そこまで考えた所で、ふと、神成の顔が浮かんだ。
ー自分の為の、時間、か。
「ー何よ、、嘘つきの癖に。」
ゴロン、と慧から向きを変えて、天井を仰ぐ。
ーとんだ、赤っ恥だわ。
何も森と話さなくても良かったし、神成なんかを庇う義理もない。
あの森の得意気な顔を目の当たりにするなんて、運が悪すぎる。
じゃ、なくて。
そうじゃなくて。
頭にずっと引っかかっていることは。
ー結婚、してないんだ。
やはり。
森の爆弾発言なのだった。
線が入ってる天井を、睨み付ける。