レオニスの泪

その寝顔を見ながら、これからやることリストをアップしていく。


洗濯機が終わったから、洗濯を干して、と。

麦茶を沸かして。

それから慧の、連絡帳の確認。

家計簿。


そうだ、洗い物もしなくちゃいけない。


炊飯器も仕掛けておかなくちゃ。


それからお風呂に入って、と。


そこまで考えた所で、ふと、神成の顔が浮かんだ。



ー自分の為の、時間、か。




「ー何よ、、嘘つきの癖に。」



ゴロン、と慧から向きを変えて、天井を仰ぐ。



ーとんだ、赤っ恥だわ。



何も森と話さなくても良かったし、神成なんかを庇う義理もない。


あの森の得意気な顔を目の当たりにするなんて、運が悪すぎる。



じゃ、なくて。



そうじゃなくて。





頭にずっと引っかかっていることは。





ー結婚、してないんだ。



やはり。




森の爆弾発言なのだった。



線が入ってる天井を、睨み付ける。



< 102 / 533 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop