レオニスの泪
いつかの公園に足を踏み入れて。
そういえば、あれから来てなかったな、と驚いた。
神成に似ている人を見かけてから、なんとなく足が遠のいていたらしい。
やっと秋めいてきたこの頃。
地面に落ちている僅かな葉が、それを裏付けている。
ー幾分、涼しくなったな。
「!」
そう実感したその時、前方から枝を踏んだような音がして。
ブランコの方に向けた身体が、びくりと震え、硬直した。
ー誰か、居る。
穏やかだった心臓が、ドクドクドクと一気に暴れ出し、血の気がさっと引くのが分かった。
怖い。
咄嗟に来た道を戻ろうとした。
ら。
「ー祈さん?」
「違います!」
名前を呼ばれて、更に混乱し、否定して立ち去ろうとした。
「ーへ?」
一呼吸置いて、違和感を覚え、数歩進んだ所で振り返る。
街灯が、風に吹かれた木の葉のせいで、時々、チラチラと翳った。
そういえば、あれから来てなかったな、と驚いた。
神成に似ている人を見かけてから、なんとなく足が遠のいていたらしい。
やっと秋めいてきたこの頃。
地面に落ちている僅かな葉が、それを裏付けている。
ー幾分、涼しくなったな。
「!」
そう実感したその時、前方から枝を踏んだような音がして。
ブランコの方に向けた身体が、びくりと震え、硬直した。
ー誰か、居る。
穏やかだった心臓が、ドクドクドクと一気に暴れ出し、血の気がさっと引くのが分かった。
怖い。
咄嗟に来た道を戻ろうとした。
ら。
「ー祈さん?」
「違います!」
名前を呼ばれて、更に混乱し、否定して立ち去ろうとした。
「ーへ?」
一呼吸置いて、違和感を覚え、数歩進んだ所で振り返る。
街灯が、風に吹かれた木の葉のせいで、時々、チラチラと翳った。