レオニスの泪
駄目だ、駄目だ駄目だ。


首を振って、アメーバのように私の身体に入り込もうとするそれを、なんとか振り払う。

そうこうしている内に、眠ってしまったらしく、翌朝起きて愕然とした。

洗濯をしていないことに、とかではなく。

目覚める直前まで見ていた夢に。


「信じられない…」


まだ朝早い時間。

ぱっと起きれたのには理由がある。

余りにも現実的で生々しい夢を見た。


自分と神成が恋人同士になっていて、そして、自分は、とても満ち足りていて、幸せだった。


口にも、心にも出していない願望が、夢に現れて出てきてしまったようで、恥ずかしくて、顔が急激に熱を持った。








自分は願っている。

あの人に愛されたいと。

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