レオニスの泪
けれど、返信は来なくて。
もう、寝たのかもしれないと思って、慧の隣に自分も横になるけど、脇に置いた携帯が気になって、中々寝付けなかった。
浅い眠りを繰り返しながら、朝になっていしまい、神成への感情に支配されている自分に呆れる。
――星の事なんて話題に出して……あてつけみたいじゃない。
部屋を見た、指輪を見た、そう主張しているようで、これでは、ハウスキーパーとして、失格だろうと、起き抜けの頭を抱えた。
完全に、個人的に関心を持ち過ぎている。
干渉しようとしている。
それだけじゃなく、【あかり】という名前が、離れてくれない。
――中高生じゃあるまいし。
久しぶりの感情に、すっかり振り回されて、ちょっと落ち着けと自身に言い聞かせてから、朝食の支度に取り掛かった。